+- Prologue -+
【 3 】
***
私には幼い頃の記憶があまり無く、
気付けば侍女に囲まれてこの城で生活をしていた。
どれほどの年月が経ったでしょう。
私はずっと待っているの。
沢山の訪問者の中からそのうち現れるかもしれない、と。
王子様?そんなんじゃない。
私が待っているのは……
でもいつか、私から会いにいくわ。
その時はきっと……待っていてね。
今日も夜の帳が降りる。
決して途切れることのない、時の輪廻。
「今度は愛せるかな?」
さぁ、どうでしょう?…と、自ら心の中で返した。
― さぁ一緒に、深い夢の世界へ堕ちましょう ―
***
To the dream...
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